やいずの昔話”常照寺の魚藍観音”

”夏のあかり展”が開催された浜通りに、常照寺というお寺がある。

この常照寺には、”やいずの昔話”に出てくる、魚藍観音という小さな、海から出てきた観音様が祭られている。

この寺、最近まで、本堂の新築工事をしていたが、完成し、立派な寺に生まれ変わった。

浄土宗鎮西派で、近くに有る光心寺の末寺 。

「やいずの昔話」とは、

文久年間(1861~1863年)の頃、城の腰村の上連と言う漁師が、ある日最後の網を引き上げようとすると、

何時もと違って、ずっしりと、異様な手ごたえを感じ、不思議に思いながら、網を上げると、網の中に、

魚に混じってピカリと光るものが入っていた。

恐る恐る光るものを取り上げて見ると、それは何と、全身が塗金された、一寸八分ほどの魚藍観音であった。

漁師は、家に持ち帰って、仏前に灯明を供えて、お祭りしました。しかし、観音像があまりに神々しいので、

これは家に置いてはいけないと思い、近くの常照寺に寄進しました。以来、村人たちは、この観音像を

上連の観音様と呼び深く祈念するようになりました。今も常照寺の寺宝として残されています。

 

About 原崎 正敏 384 Articles
静岡県焼津市出身

2 Comments

  1. 常照寺そして魚籃観音のことを書いていただいてありがとうございます。
    一つだけ違う点は、「光心寺の末寺」というところです。確かに食べていけないような小さな寺で、住職不在のときには光心寺の御住職が兼務して下さいました。しかし、末寺とは違います。

    • コメント有難う御座いました。大変ご迷惑をお掛けしましたお詫び申し上げます。
      貴寺院は、東京芝の大本山増上寺との関係が深いにも関わらず、長い期間の、寺史が不明で調査出来ず
      何かが生じて、住職不在となり、末寺に転換されたのかなと考えておりました。
      もう少し、綿密な調査が必要だったと反省しております。
      そのような記述が、一部WEBでも有りました。

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