ちっちい観音さんと法華寺

思い出
子供の頃、この寺には、イチョウの実を取りに良く遊びに来たものだ。イチョウ
の実が熟し、地上に落下すると、実が腐り、異様な臭いを発する。
それを拾って、腐った実の部分を洗い落とし、種を取り出す。この種を炒って、
割って食べるとすこぶる美味しい。
これは、この寺のイチョウの実で、初めて体験したよう気がする。懐かしく、
この寺を訪れて見たが、イチョウの木が無い。確か、この辺りに有った様な
記憶だがと、思い出しながら探したが見当たらない。
案内板によると、昭和58年8月7日 倒木とあった。台風で倒れたらしい。
非常に残念に思う。
この木は、樹齢 650年以上  根回り 8.4m  樹高 20mの大木であった。
天台宗 高草山(こうそうざん) 法華寺

千手観音菩薩を本尊とする、天台宗の寺。
奈良時代 第45代聖武天皇(724?749年)駿河国分尼寺として行基が
建立したと言われている。
往古は、本堂、仁王門、客殿等の堂塔伽藍が美しく立ち並び、花沢の地には、
各所に26ヶ寺が散在し、鎮護国家の道場にふさわしい古刹で有ったと言う。
永禄13年(1570年)、武田信玄の花沢城攻略の戦乱により、多くを焼失して
しまったが、3代の住職により再建された。
仁王門


市指定の文化財で、 間口 7.36m  奥行き 4m  梁高4.11m
棟高 7.7m の木造入母屋造り、銅板葺の八脚門。
元禄16年(1703年)12月 藤枝の大工 伊左ェ門によって建立されたもの。
左右の前部に仁王尊(金剛力士像)が祀られている。
乳観音


以前には、寺の門前に樹齢650年以上の大いちょうが有った。
大樹より垂れ下がる幹に願いを記し、子宝が授かったり、乳を授かったりした。
大樹の脇に乳観音の像が、祭祀されていたので、誰と無く、法華寺を
乳観音と呼ぶように成ったと言う。

About 原崎 正敏 384 Articles
静岡県焼津市出身

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