いぼ地蔵さん

寺院の写真を撮影していたら、いぼ地蔵さんと言うお地蔵さんが有った。
多分、祈願して、イボを治そうと言う事だろうが、専門医によると、「ヒューマン パピロ?マ ウイルス(人乳頭腫ウイルス)」による伝染性のイボだけが、暗示療法で治る事があるそうだ。「専門医の正しい診断を受けてから、神様・仏様の力も借りましょう」と皮膚科専門医は言う。
焼津市内にも、イボ地蔵さんが2箇所に有った。静岡県内には55箇所も有る様だ。

長福寺・・・焼津市関方

このイボ地蔵さんは、元は近くの寺山山頂にあったお地蔵さんで、今は長福寺の門前の地蔵堂に移されています。こんな昔話が伝承されています。
昔、田中城の殿様が、領地検分で、三輪方面から山沿いの道を、供を従えて来る途中のこと、乗っていた馬が、三輪の神神社を過ぎると、きまって何かに怯えて、急に暴れだし、殿様が落馬する事が度々有ったそうです。祈とう師に占わせた所、「寺山のお地蔵様が災いを起こす因である。麓に降ろして祀るように」と告げられ、麓に降ろして祀ってからは、事故が無くなったと言うことです。
地蔵の周りに有る平たい石を借りて、いぼをこするととれるといわれ、御参りする人が多いとの事。
龍神山長福寺は、大日如来を本尊とする、曹洞宗のお寺で、林叟院の十三世益山文洲大和尚禅師により、寛文年間(1661?1672)に創られ、貞享元年(1684)隠寮に成った。



常観寺・・・焼津市西焼津

このイボ地蔵さんは、この近くの、あぜみちに有った江戸元禄時代の「あぜみち地蔵尊」が平成3年区画整理により、常観寺に移されたもの。
ここにはこんな昔話が、伝承されています。
昔、この辺りに美しい娘が住んでいて、意に添わぬ庄屋のどら息子との縁組を悩み、顔全体がイボだらけになってしまったという。そのため破談に成りましたが、隣村の若者が「人間は顔でなくて心だ」と言って、プロポーズしてくれました。ある夜娘の夢枕に地蔵が現れて「あぜみちの地蔵だが、毎朝祈りに来れば、イボをとってあげよう」と告げられ、日参したところ、イボが取れて元の美しい娘に戻り、若者と結ばれて、幸せになったという。
現在でも、遠く県外からも、御参りに来る人が絶えないとの事。


About 原崎 正敏 384 Articles
静岡県焼津市出身

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